50代の生き方

離婚して始まった50代からの第二の人生を謳歌するためのマインドを綴ります

太宰さんと親交があった伯父さんを思い出す季節 (後編)

 

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好きだったタバコを手にし、伯父さんの肩に手を添えて体を傾けてる太宰さん

 

 

太宰さんと親交があっただけでもスゴイのに、もっと衝撃的な事実を知る

 

前編では、親戚の叔父さんが若かりし頃、

東京都三鷹市で屋台の鰻屋を営んでおり、

そこの常連に太宰 治さんがいらしたと書いた。

 

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それだけでも驚きなのに、その後、

もっと衝撃的な事実を知ることになる。

 

 太宰さんの最後についてのことだ、、

 

 

1948年6月13日、

太宰さんは愛人と玉川上水で入水心中し、

38歳の若さでその生涯を閉じたが、

 

その遺体の第一発見者が

 

伯父さんだったというのだ。

 

太宰さんと親交があった伯父さんは、

行方不明を知らされた後、

その安否を気にかけ、

毎日捜索活動に協力していたそうだ。

 

井の頭公園(三鷹市内)で

首を吊っているかもと

探した日もあったそうだが、

ある日、仕掛けた鰻の籠を取りに

出かけた玉川上水において、

川の水量を減らしたことで

浮かび上がった黒のズボンに

白のワイシャツ姿の太宰さんが、

川のくぼみに引っかかった状態で

亡くなっているところを

最初に発見して三鷹警察署に

連絡したのち、

 

胸まで水に浸かりながら

遺体を引き揚げたという、、

 

太宰さんの尊厳を守った伯父さん

 

その場には太宰さんの

自殺を嗅ぎつけたマスコミが

集まってきており、

カメラマンはスクープ写真を撮ろうと

容赦なく遺体に向けて

シャッターを切った。

 

その愚行に激怒した伯父さんは、

最後まで身を盾にして主君の義経公を

守ったとされる弁慶の如く立ちはだかり

鰻の籠を上げるために持っていた

竹の棒を振り回し応戦したという。

 

「やめろ!撮すな!」

 

鬼の形相で対峙したに違いない

伯父さんの迫力に怯んだマスコミは

退散を余儀なくされた。

 

 伯父さんは太宰さんの

亡骸の尊厳を守ったのだ。

 

私の知ってる伯父さんは、

家の中の定位置から

とにかく動かない人という

イメージしかなかったが、

こんな男気溢れる人だったとは、、

 

伯父さんカッコイイよ、、

 

太宰さんとの最後の思い出が

このシーンでは、その後

伯父さんによって太宰さんの話題に

箝口令が敷かれたであろうことは

想像に難くない、、

 

先代の伯父さんが守り続けた秘伝のタレは今はお孫さんが継承

 

伯父さんが亡くなる前年の1981年に

釣具屋は畳んで改装し、

私のいとこが寿司屋を始めた。

 

その時に伯父さんの勧めで、

三鷹時代のタレを再現した鰻料理も

メニューに加えられた。

 

伯父さんは釣具屋だった時も

太宰さんが愛した味のレシピを

大切に持っていたのだ。

 

そして、2010年に若松屋の屋号を復活させ、

太宰さんの愛した鰻を主に扱うことに。

 

いとこは、

「太宰さんのおかげで商売を続けていける。」

と感謝した。

 

ところが2014年に、

そのいとこが病気で急逝してしまう、、、

 

その3年前、

いとこは大きな手術をする入院前に、

会社勤めをする次男(今の店の板長)に、

鰻のさばき方や名物である厚焼き玉子の

焼き方を徹底的に仕込んだ。

まるで自分がもう長くないことを悟ったかのように、、

 

一時は店存続のピンチだったが、

次男が店の のれんを守ることを決意し、

今は3代目として変わらぬ味を提供している。

 

太宰さんゆかりの味を親子3代にわたって守り続ける鰻屋“若松屋”

 

太宰さんゆかりの味に興味がお有りの方が

いらっしゃいましたら、

ぜひ食べに行ってやってください。

 

メニューの中には短編小説の「眉山」

から名付けた「眉山セット」は、

鰻とお鮨が両方楽しめる贅沢な品になっています。

 

愛想のいい いとこの奥さんが女将を務めています。

 

※ 店内にはお客さんや太宰さんファンの方が

寄贈してくれた太宰さん関連の本や、

当時の新聞の切り抜きをファイリングしたものが

置かれています。

 

ピースの又吉さんをはじめ、

著名人も多数訪れています。

 

 

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