私、クルマが大好きです
幼児期のミニカーに始まり、小学校に上がる頃には、街ですれ違うクルマのメーカー名とモデル名がすべて答えられたというくらいに詳しくなっておりました。
また、中学1年の時には世の中に"スーパーカーブーム"が起こり、私も例外に漏れずカメラ片手に高級外車を追っかけておりました。
あれから40年以上経ちますが、今でもクルマは大好きです。
下記は2012年の記事になりますが、前職時代に人材採用の仕事に関わっていた時に書いたもので、大手人材広告企業のマイナビにも掲載していたものをリライトしたものです。
日本人の大人たちが長い間忘れていたこと
先日、待望のトヨタ ハチロクに試乗することが出来ました。
あれから数日経つというのに、もう次の再会が楽しみでなりません。
それはまさにハチロクのカタログの中のキャッチコピー、
「ハチロク。トヨタが、そして日本の大人たちが長い間忘れていたこと」
そのものでした。以下は感動の試乗記です。
待ち合わせの最寄り駅で待つこと数十分、排気音に振り返るとブルーの、ナンバー86が私の前に横づけされました。
オーナーは私の先輩で、公私にわたる師匠です。
今回の試乗は先輩が購入した噂を聞きつけ、その先輩が企画したゴルフコンペに参加すればコースまでの往復路を運転させてもらえるかと打診したところ、快諾して下さって実現したものだったのです。
驚愕のハンドリングと官能的なエキゾーストサウンド
車内に乗り込むと、トヨタで一番ヒップポイント(※1)が低いと聞いていたものの、思いのほか視界は良好でした。
走り出してすぐにこれでノーマル?と感じるほど足回りが固いことに気がつきました。
やがて高速道に入っていくのですが、そのハンドリングに驚嘆、意のままに曲がっていくのです。
高速道路の料金所を抜けて高速道本線に入る途中に一方向の長いカーブがありますが、ほんの少しハンドルを切っただけで方向が変わる、これほどダイレクトなハンドリングをもつ車には国産、外車でもお目にかかったことがありませんでした。
それほど素晴らしかったです。
本線に入る際、遠慮しつつ加速してみました。
サウンドクリエーター(※2)のせいか、前からはエンジン吸気音が、後ろからはTRD製の4本出しのタイプに交換されたマフラーからクルマ好きにはたまらない排気音が聞こえてきました。(もちろん車検対応用のマフラーです。)
普段マイカーで高速道を走る時は子供たちがまだ小さいこともあり、追い越し車線にはほとんど出ないのですが、この日ばかりは追い越し車線は譲れない心境になっていました。
年甲斐もなく血がたぎってしまったのです。
抑えられない感情でした。
ハチロクで高速道を走る際はレーダー探知機の装着が必須だと思いました。
抜群の走行安定性能に加え、速度計の頂点が260キロ表示となっているので常用速度域だと全然速く感じないのです。
まるで生きているかのようなオートマチックトランスミッション
高速道を降り一般道に出てほどなくして、新しい感激を味わいました。
先輩のハチロクは6速オートマ車だったのですが、マニュアルモードを選択して5,4,3とシフトダウンしていくとコンピューターがブリッピング(エンジンの空吹かし)しながら減速してくれるのです。これはマニュアルミッション車で行うダブルクラッチ(※3)の操作に相当します。
まるで生き物のようにタコメーター指針が振れていました。
ゴルフを楽しんだ帰路も運転させていただきました。
いつもなら退屈で眠気が襲ってくるのですが、今日は興奮して全くそんなことはありませんでした。
馬力だけに着目したらハチロクより速い車はたくさんあるでしょう。
でもこの車は数値では計れない、ドライバーの感性に語りかけてきます。
このページを覗いているあなたにもぜひ乗って体感してほしいです。
きっとまたその次も乗りたいと思うハズ。
最後にこの先輩のハチロクには、すでにもう1台ハチロクが買える位のパーツ代がかかっていたことをお伝えしておきます。
注1:シートに着座した時の腰の高さ。この数値が低いほど一般的には前方視界は悪くなる。
注2:エンジンの音が車内に入るよう作られた仕掛け。一般的には走行時の静粛性をあげるために採用しないが、ハチロクにはあえて採用された。
注3:必要以上に車両が減速しないように考えられたテクニック。
マニュアルミッション車で、クラッチを切る → エンジンを空ぶかしする → シフトダウンする をほぼ同時に行う。そうすることでエンジンブレーキが必要以上にかからず、次の加速態勢に入りやすくなる。
【試乗日:2012年5月、行き先:茨城県の石岡カントリークラブ】
(つづく)