今週のお題「わたしとバレンタインデー」
あれは高校2年のバレンタインデーだった。
入学時に学年でダントツのチビだった自分は、高2も終わる頃にはそこそこ背が大きくなっていたものの、それでも自分に全く自信が無く、当然彼女などいるハズも無く、女子とはモジモジ話すタイプだった。
そんな自分が。。
終礼が終わり教室を出た所で 『 〇〇く~ん 』と背後から呼び止められた。
振り返るとクラスメートの女子3人が立っていて、微笑みながらチョコを乗せた6本の手をこちらに伸ばしているではないか!!!!!
『あ、ありがとう。。』
そう言うのが精一杯で上着の下に貰ったチョコを隠し、逃げるようにその場を後にした。その足で他のクラスの友達の元へ。何か用事があって行ったはずなのだが友達との会話が全く頭に入らなかった。
『何故自分に?しかも3個。。』
3人のうち2人とは物理か化学の授業で班が一緒で少しは話していたんだ。
箱の中にカードが入っていて、いつもありがとうみたいなことが書いてあった。
あれから〇十年、あの日の記録を超えたことはありません。ー 淡い思い出 ー